今年の夏は、連日好天が続き、
八月七日の立秋を過ぎても暑い日が続きました。
　この記録的な暑さの中、町内では、様々な夏の催しが繰り広げられ、暑い日差しのもと、元気な町民や夏休みを楽しむ子どもたちの姿があちらこちらで見受けられました。
　暑さに負けずに頑張った皆さんの姿やイベントの様子をカメラで追いかけてみました。

データからみる今年の夏
　三朝町に最も近い地域気象観測点である倉吉アメダス（倉吉市大塚）の気象観測データをもとに、「今年の夏の暑さ」を分析してみましょう。

【七月】
　二○○○年以降の七月の真夏日（日中の最高気温が三十度以上の日）についてみると、二○○四年が二十二日と最も多く、二○○三年が四日、二○○二年が十九日、二○○一年が十六日、二○○○年が二十日となっています。
　また、最高気温についてみると、二○○四年七月八日に記録した三十五・四度が最も高く、二○○三年が三十一・八度、二○○二年が三十四・九度、二○○一年が三十三・七度、二○○○年が三十五・三度となっています。
　今年の夏がとりわけ暑く感じられたのは、気温が三十三度を
超えた日数を比較してみると、二○○四年が十三日と最も多く、二○○三年がなし、二○○二年が二日、二○○一年が四日、二○○○年が六日となっていて、今年は、真夏日の中でもとりわけ気温の高い日が多かったことが分かります。
　七月の降水量は、二○○四年が三十九ミリと最も少なく、二○○三年が二百八十八ミリ、二○○二年が百七十九ミリ、二○○一年が百五十八ミリ、二○○○年が九十ミリとなっています。

【八月】
　この猛暑は、八月になると七月ほど例年と際立った差はないものの、連日三十度を超える日が続き、八月六日から十四日までの九日間は、連続して真夏日となるなど、熱い夏を象徴する天候となりました。
恒例となったお盆前の小河内“ほおずき市”　たくさんの人でにぎわいました
　世界有数のラジウム温泉がゆう出することによって、大きな恩恵を受けてきた本町。マリー・キュリー夫人のラジウム発見の遺徳をたたえ、温泉の恵みに感謝する祭典「第四十八回キュリー祭・式典」が八月四日にブランナールみささで開催されました。
キュリー夫人の胸像に献花し、変わらない友好関係を誓い合う
　今年の式典には、駐日フランス大使館のイヴ・カルモナ広報
部長をはじめ、鳥取県、中部市

町村長、観光関係者、地元関係者など約二五〇人が出席。祭壇に置かれた夫人の遺影に、三朝温泉の発見にまつわる「白狼伝説」で知られる「株湯」からくんだラジウム温泉を献湯し、マリー・キュリー夫人の功績をたたえるとともに、三朝温泉の更なる発展を祈念しました。
　駐日フランス大使館のイヴ・カルモナ広報部長は式辞のなかで「緑豊かな山々が美しい三朝町を訪れることができて大変感激しています。フランス人が誇りに思う科学者、マリー・キュリーの業績をたたえる式典が半世紀もの間続いていることは、三朝町とフランスを結ぶ絆がいかに強いかを示しています。町民の皆さんの日頃の努力に対して、心から感謝の気持ちと敬意を表します」とあいさつ。会場からは大きな拍手が起こりました。
　次に、南小学校六年生の清水麻衣さんが、三朝温泉の入浴体験をもとにしたマリー・キュリー夫人の功績をたたえる作文を朗読。「キュリー夫人のことを調べてみて、分からないことはとことん研究し、また、周りの人たちのことをとても大切にする優しい気持ちに感動しました」と述べました。

キュリー夫人・紙芝居

　子どもたちにマリー・キュリー夫人の功績をもっと知ってもらおうと、紙芝居「新しい時代のマリー・キュリー」（JST科学技術振興機構サイエンススタジオ）が、キュリー祭式典終了後にブランナールみささとみささ図書館で上演されました。集まった子どもたちは、マリー・キュリー夫人の研究活動に感心しながら楽しそうに紙芝居を見ていました。
　キュリー祭の夜を彩る、わいわいパレード・お祭りステージが八月三日、四日の両日、キュリー広場をメイン会場として開催されました。小学生によるステージ発表や約七百人の踊り子が温泉街を練り歩くなど、三朝温泉の夏祭り”キュリー祭”は大変な盛り上がりをみせました。
三朝温泉の夜を楽しんで！

”あったか座”夏休み公演
　温泉街の夜のにぎわいづくりを進めようと、地元の郷土芸能愛好家の皆さんが出演してつくるステージ「三朝温泉・あったか座」が温泉広場で開催されました。参加した観光客は、ユーモアたっぷりのどじょうすくいや三朝小唄を体験。三朝温泉の楽しい思い出となったようです。