三徳緑御幸行列復活へ 準備万全

 めっきり春らしくなってきましたが、雪解けの遅い三徳山では、4月23日に迫った1300年祭開闢法要・御幸行列の準備が着々と進められています。50年ぶりに復活する三徳縁御幸行列に向け、準備に奔走する「三徳縁御幸行列を復活する会」の谷口喜義行列委員長(81)-坂本 にお話を伺いました。
【聞き手】 
 準備の状況はどうでしょうか。
【谷口委員長】
 今回の”御幸行列の復活“は、平成15年に坂本地区で声があがり、実行委員会を組織して準備を進めています。3月20日に京都の業者にお願いしていた行列の衣装が到着し、ほっとしているところです。やはり、煌びやかな実物の衣装を目の当たりにすると、見事な行列が頭に浮かび、今からわくわくしています。
【聞き手】
 どのような行列になりますか。
【谷口委員長】
 行列の形態は、昔の資料を参考にしながら、専門家の意見を聞き、新しい「平成の御幸行列」へ仕上げようと考えています。行列全体を36の役柄に分け、それぞれ責任者を中心に準備を進めています。行列には、三徳と小鹿地区の各集落より推薦をいただいた方に参加をお願いし、全体としては、二基の神輿を含め、百人を超える大行列になる予定です。
【聞き手】
 雅楽の仕上がりはどうでしょう。
【谷口委員長】
 行列を盛り上げるために坂本集落の有志で取り組んでいただいています。どこに出しても恥ずかしくない素晴らしい仕上がりです。こちらの衣装も完成し、当日の演奏に向けメンバーの士気も高まってきました。雅楽は、まず音を出すことが大変難しいもの。熱心に練習を続けてきた精鋭九人が平成の御幸行列を盛り上げようと日夜練習に励んでいます。当日はきっと素晴らしい演奏を披露できると思います。ご期待ください。 
【聞き手】
 当日に向け心配な点はありますか?
【谷口委員長】
 あるとすれば、行列の中心となる若い人たちが、50年前に行われた御幸行列の姿を知らない点でしょうか。しかしながら、難しいものではなく、まずは一度体験していただくことでその内容や素晴らしさがわかっていただけるものと考えています。
【聞き手】 
 秋には三朝温泉でも見られると伺いましたが…。
【谷口委員長】
 10月22日(日)に予定されている三徳山開山1,300年記念特別大法要に続いて、三朝温泉で御幸行列を行う予定です。4月23日の経験をもとに、三朝温泉での御幸行列が本当の意味での”平成の大行列“になるのではと考えています。
【聞き手】
 最後に、町民の皆さんに一言お願いします。
【谷口委員長】
 関係者一堂、精一杯、準備作業に明け暮れています。50年ぶりに復活する三徳縁御幸行列です。厳かな歩みのなかには、見るものを魅了する華やかさがあると思います。ぜひ皆さんでお出かけ下さい。
【聞き手】
 ありがとうございました。当日が晴天に恵まれ、開山1300年祭の幕開けに相応しい盛り上がりをみせるよう期待しています。

1300年祭開闢法要・御幸行列
日時
 平成18年4月23日(日)
◆午後1時〜 三徳山開山千三百年祭角塔婆開眼法要、開闢法要、文殊堂落慶法要
◆午後2時30分〜 御幸行列、雅楽奉納等
場所 三徳山三佛寺周辺
【問い合わせ先】
三徳山三佛寺(電話43-2666)