虫歯が原因でしっかり噛めなくなると、あごや脳の発達をはじめ体全体に影響を及ぼします。今回は、三朝町の子ども達の歯について考えてみましょう。

 平成16年度のデータによると、乳児期からの虫歯保有率が三朝町では高いことが課題です。乳歯の虫歯は、生え変わるからよいというものではなく、永久歯の形成や歯並びにも影響します。また、虫歯の進み方が早く、深刻な状況になってからでないと痛みが出現しないことが特徴といえます。

乳幼児の虫歯の原因は?

1歳6カ月児健診で上の前歯と下の奥歯に5本も虫歯が見つかったAちゃんの例
 Aちゃんは甘いジュースやチョコレートが大好きで、だらだらとお菓子を食べています。夕食の後には親が仕上げ磨きをしていましたがAちゃんは嫌がるので、最近は仕上げ磨きが少しおろそかになっています。寝る前のおっぱいが卒業できないAちゃん。母乳を飲んだまま(哺乳瓶を吸ったまま)寝てしまっています。

3歳児健診で虫歯ゼロだったBちゃんの例
 甘いものも大好きなBちゃんですが、日々のおやつは、おにぎりや果物等を中心に時間と量を決めて食べさせています。夕食の後は、自分で歯ブラシをもって歯磨きをしますが、必ず親が仕上げ磨きをしています。歯磨きをしてお布団に入って絵本を読んでもらって眠るのが習慣になっています。定期的に歯科健診とフッ素塗布も受けています。
 
 さて、2人の例から虫歯をつくらないために大切なことは何だと思いますか?

虫歯をつくらない方法

・歯磨きをしましょう
  食後(授乳後)は歯の手入れをしましょう。特に就寝前は念入りに。年齢にあった歯ブラシを使用し、1本1本やさしく磨きましょう。デンタルフロスや歯間ブラシ等の補助具も利用してみてください。
・仕上げ磨きをしましょう
  子ども自身で歯の手入れを完璧にするのは困難です。小学校低学年くらいまでは保護者が仕上げ磨きをしましょう。
・おやつを見直しましょう
  おやつはきちんと時間と量を決めましょう。何を与えるかも重要です。甘味の強いもの、歯にべたべたとつくものなどは虫歯になりやすいといわれています。特に乳幼児では、おやつも食事のひとつとして考えます。また、ジュースにも沢山糖分が含まれています。イオン飲料や乳飲料も同様です。
  子ども達の歯の健康は、保護者だけでなくおやつを与えたりする周りの大人全ての関わりに左右されるのです。
周りの大人もきちんと歯磨きをしましょう
  大人の唾液を介して子どもに虫歯の原因菌がうつります。周りの大人も口の中を清潔にしておくことが大切で、箸やスプーンは、大人が使ったものをそのまま子どもに使用しないようにしましょう。
フッ素塗布をうけて歯を強くしましょう
  町では、1〜3歳までの子どもを対象にフッ素塗布を実施しています。詳しくは役場町民課保健師(43-3505)までお問合せください。