「カラン、コロン、カラン」
 夏休みを向かえ、浴衣に下駄履き姿の家族連れが行き交う温泉本通りに昔懐かしいおもちゃやおまけつきの駄菓子、ラムネに花火などが並ぶお店がオープンしました。その名は「てりふり屋」さん。
 今回は、温泉本通りの情緒と賑わいを取り戻そうと駄菓子屋を提案し、店を切り盛りする藤井賀代さんをご紹介します。
 8月1日にオープンしたこのお店。古い店舗を改装したものですが、以前は、”下駄屋“の愛称で親しまれていた、皆さんご存知の「藤井履物店」でした。
 先代が始めたという履物店は、50年以上の歴史を持ちますが、時代の流れとともに庶民の買物のスタイルや観光客のニーズも変わり、人通りの減った温泉街や空き店舗を、店番をしながら寂しく眺めていたという藤井さん。
 今年1月に「非営利法人NPOみささ温泉」が設立されたのを機に、温泉街の賑わい作りに向けた活動に参加。お客の減っていた「履物店」をやめ、大人から子どもまで気軽に楽しめる「駄菓子屋」を始める決心をしたといいます。
 長年親しまれ、先代の思いのこもる履物屋としてのルーツを残すため、新しい店の名前には、昔、江戸っ子が下駄屋や傘屋の集まった一帯を照降(てりふり)町と呼んだことから「てりふり屋」を採用。すっかり定着しています。
 藤井さんは「儲けにはつながりませんが、気軽に立ち寄って、”懐かしさ“とともに三朝温泉の良さを感じてもらえればと思います。自画自賛ですが、温泉本通りが少し明るくなったと思いませんか」とうれしそうに話します。
 皆さんも是非一度立ち寄ってみてください。

 「今日も暑いなぁ」が口癖となったこの八月。皆さんはこの夏を思う存分エンジョイされましたか。
 三徳山ライトアップウィークや第五十回キュリー祭、「集まれ!冒険隊」や武蔵野市の家族のホームステイの受入など、さまざまな立場のスタッフが協力しながら取り組むイベントが多かったように思います。スタッフの皆さんの活躍を見つめながら「みんな、楽しんでるなぁ」と、そんな印象を受けました。
”町おこし“とは「まずは、自分が楽しむこと」ではないでしょうか。皆さんは、毎日楽しんでますか?(青)