理容組合を会員とする全国理容生活衛生同業組合連合会が、業界の振興や活性化を目的に理容業従事者から募集する「理容業界振興論文」。今年、「サインポールの灯を消さない」をテーマに応募した梶川満さん(63)が、見事最優秀賞である厚生労働大臣賞を受賞しました。その梶川さんにお話を伺いました。
梶川さんは、温泉街にある約百年前に創業した梶川理髪店の三代目として生まれ、京都で修業した後、27歳で経営者になり、現在に至ります。
後継者不足など業界の問題点に触れた今回の論文について「先人の努力を思いおこして、理容業界が頑張ってくれたらという思いで書いた」と話す梶川さん。その床屋≠ヨの思いは店舗にも及び、現在同理髪店は、古い理容器具を集めた資料館として広く公開されています。
さらにその思いは温泉街全体にも広がり、湯の街ギャラリー≠ヨ。こうした観光客が温泉街の散策を楽しむ仕掛けづくりにもつながって、温泉街の一角に鳥取鳥回廊≠ニ呼ばれる貴重な鳥の陶器を設置されるなど、温泉街回遊性の演出にも力を注がれています。
11月から始まった「まち歩き検定」も発案された梶川さん。「多くの方に温泉街の歴史や魅力を感じてもらい、三朝のまちに灯りをともし続けたい」と、熱い思いを語りました。
|