この夏、若宮区の山の中腹に突然、ブルーシートに包まれた建物らしきものが現れたのをご存知ですか。三朝・中の谷・竹田の谷からも見えるこの不思議な光景。現在、若宮区で取り組まれている「若宮天狗会」が中心となった
”公園作り“にスポットを当ててみました。
 若宮区には、古くから「天狗さん」と呼ばれる”ほこら“のある山があります。
 国道179号からでも間近に見ることができるこの山では毎年、7月の第一日曜日になると、区民が料理やお酒を持ち寄り、「天狗さん籠もり」と呼ばれる行事が行われてきました。
 長年、若宮区の大切な場所として区民に親しまれてきた天狗さんのある山│。かつて、町が進めた全町公園化構想がきっかけとなり、若宮区内でも、地域のシンボルである天狗さんをいかして、公園作りを進めようという構想が話し合われるようになりました。
 この構想を区に提案し、実現しようと取り組みを進めてきたのは、若宮区の有志でつくる「若宮天狗会」。この会の結成は38年前、区民十数人の有志が集まり、地蔵盆の運営やさまざまな区の元気づくり活動を行ってきたグループです。
 現在の会員は40代から70代までの十数人。年に数回の定例会や、年に一度の旅行を楽しむなどの活動を行うかたわら、平成17年以降は、天狗さんの山の公園化に向けて遊歩道の整備や、沿道にサクラやサツキを植栽するなど、地道な取り組みが進められてきました。
 そして、この夏、この山に突然姿を現したブルーシートに包まれた建物らしき正体は「東屋」で、天狗さんの公園化の一環として建てられているものです。
 東屋の建設にあたり天狗会は、資金繰り等を区に協議。相談を受けた区では、これまでの天狗会の取り組みを評価し、寄付集めや総事での材料運搬を行うなど、現在では、区民一丸となった取り組みに広がってきています。完成の予定は今年末とか。若宮区の元気のある活動に声援を贈りたいものです。