三朝町定例町議会所信表明 (令和6年3月)

令和6年3月6日@役場議場

2024-03-13

本定例議会に提案いたしました諸議案の説明に当たり、新年度に向けての所信の一端を申し述べ、議員をはじめ、町民の皆様に御理解と御協力をお願いするものであります。

さて、令和5年度を振り返りますと、昨年8月に本町を襲った台風7号は、町内全域において水路などの農業用施設や農地、道路等に甚大な被害を与え、三朝温泉にあっては河原風呂や一部の旅館等が被災するなど、大きな爪痕を残しました。現在、町が実施する災害復旧事業については、本格的な工事に向け準備を進めているところであります。

一方で、新型コロナウイルス感染症が5類へと移行し、地域や町のイベント等、様々な活動が再開され、三朝温泉や三徳山などの観光地の賑わいも徐々に戻って参りました。また、念願だった三朝小学校の新校舎建設工事が本格的に実施されるなど、コロナを乗り越え、「笑顔と元気があふれ輝く町」づくりを着実に進めてきたところであります。

また、町制施行70周年という記念すべき年であり、各種の記念事業の実施を通して、これまで本町の発展を支えてこられた先人たちに敬意を表するとともに、今後の更なる飛躍を誓ったところでございます。

それでは、令和6年度に重点的に取り組む事項について、主なものを御説明申し上げます。

台風7号災害の早期復旧

はじめに、先ほども申しましたが、昨年8月に発生しました台風7号災害の早期復旧に向けた取り組みについてであります。

災害発生後、専決処分や臨時議会の招集等により、速やかに補正予算を編成し、復旧予算を確保し、地域の皆様の力もお借りしながら災害復旧に当たってきたところでございます。

昨年12月末には国の災害査定も全て終了し、現在、生活、農業基盤を優先に、対応できるものから順次工事発注しているところでございます。復旧の見通しとしましては、すべて完了するまで今後約4年の期間が必要なものと想定しており、春以降の本格的な復旧工事に向けて全力で取り組む所存であります。

小学校施設整備

次に、小学校施設整備事業についてでございます。

三朝小学校新校舎の建設工事は、着工後3年目に入り、このまま工事が順調に進みますと、本年秋には新校舎が完成となり、続けて、必要な備品、機材等の設置を進めて参ります。来春の新学期には新校舎での生活が始まることとなります。これにより、ハード面での整備につきましては、ひとつの区切りを迎えることができたのではないかと考えております。

併せて、隣接する中学校の生徒、教職員等との交流の機会も増え、小中学校の連携が益々重要なものとなります。小中連携教育を念頭に、将来を見据えたソフト面での取組みを進めていきたいと考えております。

また、計画的に実施してきております三朝球場等スポーツ施設の再整備等を着実に進めるなど、社会教育の一層の振興に努めます。

総合計画後期基本計画の施策展開

次に、本町は令和元年度を開始年とする「第11次三朝町総合計画」を策定しておりますが、これに基づく前期基本計画の計画期間が終了することを機に、令和6年度から令和10年度までを計画期間とする後期基本計画を策定いたします。

後期基本計画のスタート年として、同計画の目標達成に向け、町民と行政が連携しながら共働し、町の資源を活かし、活力と魅力ある町づくりへの施策を展開して参りたいと考えております。

日本遺産を核とした魅力の発掘・発信

これらのことに加えまして、令和6年度は、日本遺産の総括評価・継続審査の年となります。

これまでの取り組みやその成果を検証し、「日本遺産を通じた地域活性化計画」に掲げる将来像や目標の実現に向け、「日本遺産 三徳山・三朝温泉」を核として、町内各所にある魅力の発掘や発信に努めながら、国の内外から迎え入れる観光地となるよう計画的に取り組みを進めて参ります。

温泉を活用した健康まちづくり

そのほか、重点的に取り組む事項として、「温泉を活用した健康まちづくり」の取り組みについてでございます。

本町の宝である温泉資源を活用して、町民の健康増進を図るため令和4年度から構想づくりを進め、令和5年度末には、「温泉を活用した健康まちづくり事業基本計画」を策定いたします。この計画では事業の方向性としていくつかの柱を掲げております。

その1つは、「三朝温泉を知ってもらう」ということであります。三朝温泉の効能等知識を得て、三朝温泉への入浴等が健康や癒やしにつながっていくことを理解し、実際に体験してもらうための流れをつくりたいと考えております。

次に、「温泉と健康づくりを連携させる」ということであります。三朝温泉への入浴「浸かる、飲む、吸う」と健康づくりを連携させる仕組みをつくりたいと考えております。

温泉という天与の恵みは、多くの温泉観光地で「健康」をキーワードに魅力づくりが図られています。令和6年度につきましては、これらの柱を具現化するため、町民の意見を取り入れ、これまで取り組んできた事業の実績と成果、検証を基に、関係機関と連携しながら、「人々の健康づくり」を観光との両輪として取り組む年にしたいと考えております。


以上、新年度に向けた所信を申し述べましたが、令和6年度の予算編成に当たりましては、第11次三朝町総合計画に掲げる三朝町の目指すべき将来像の実現に向けて、一歩一歩、着実に施策を実行することを基本とし、組み立てを行ったものでございます。

ページの先頭へ
ページの先頭へ