温泉資源活用施設竣工式あいさつ

令和2年6月20日@天然ラドン熱気浴泉「すーはー温泉」

2020-06-27

 平成28年の鳥取中部地震から4年。そして、新型コロナウイルス感染症の影響で4月末に予定していたオープンから2か月遅くなりましたが、このたびリニューアルオープンを迎えることができました。町内外からお越しの関係者の皆さま、そして、この施設の建設にご尽力いただいた、工事関係者の皆さまに感謝を申し上げます。

 

 さて、この施設は大正5年に三朝温泉が日本一のラジウム温泉と認定されたことをきっかけに、当時の三朝村がラドン吸入装置を備えた温泉療養施設を整備したことが始まりです。その後、岡山大学の医学部付属病院三朝分院、また温泉研究所に受け継がれ、三朝温泉の医学的効果の研究、そして、分院の温泉治療として熱気浴を利用するために全国から患者が訪れていました。

 

 町が、三朝温泉の現代湯治の取組みを始めた10年ほど前、そのきっかけとなったのが、当時の岡山大学の先生方の「三朝温泉を健康増進に活用してはどうか」という提案です。医療として温泉熱気浴が利用されていましたが、新たに一般の観光客にも体験できるようになりました。そして、その運営をNPOみささ温泉に委託し、年々、利用者も増え、三朝温泉のラドン泉の健康効果、元気になる効果が三朝温泉のにぎわいを創出する役割を果たしてきました。

 

 ところが、平成28年に発生した鳥取県中部地震によって建物が使用不能となりました。以降、全国の皆さんからは再開を望む手紙が多く届き、私も100通ほどの手紙を拝見しました。三朝温泉の温泉療養の歴史を消してはならないという強い思いに駆られました。今回、新たにすーはー温泉としてオープンすることができること、大変うれしく思います。ご支援をいただいた皆さまには、改めて感謝を申し上げます。

 

 すーはー温泉の施設内には、大島文庫というスペースを設けています。これは、附属病院三朝分院の3代院長であり、東京大学において生涯にわたって温泉医学研究された大島良雄氏の功績を後世に伝えるため設置したもので、東京大学などに保管してあった研究資料などを大島文庫として置いています。ぜひ、ご覧ください。

 

 三朝温泉は、これから新たな三朝温泉のまちづくりに取り組んでいきます。昨年、本町からスタートした温泉を活用した健康づくり広域連携を発展させ、健康増進の三朝温泉が国内、世界の方々から選んでいただける温泉地としてにぎわい、鳥取県を代表する温泉観光地として、さらに活力ある三朝温泉をつくっていきたいと思います。皆さま方のこれからの更なるご理解とご支援をお願いし、ごあいさつといたします。ありがとうございました。

 

すーはー温泉竣工式 すーはー温泉竣工式② すーはー温泉竣工式③

ページの先頭へ
ページの先頭へ